みなさま、こんにちは。今回は、別に知らなくても困ることはないけれど、知っておくと滞在がちょっぴり楽しくなったり、現地の人に一目置かれるかもしれないカザフスタン&アルマトイの豆知識をご紹介したいと思います。
① アルマトイはリンゴの街
アルマトイ、かつてはアルマアタとも呼ばれていましたが、この「アルマ」とはリンゴという意味です。
アルマトイ → リンゴでいっぱいの
アルマアタ → リンゴのお父さん/おじいさん(祖先)
そんなわけで市内のあらゆる場所でリンゴをモチーフにしたモニュメントを見かけます。そういえば、2022年冬季五輪誘致キャンペーンのときのエンブレムもリンゴでした。(五輪自体は北京にとられてしまいましたが)
② アルマトイの街路樹が白い理由
街を歩いていると写真のように幹を白く塗られた街路樹によく出くわします。一見、不思議なこの光景、実はとても自然派な理由から生まれたものでした。自然保護・動物愛護の精神から天然由来の防虫剤を使用した結果、白く残ってしまったとのこと。
③ ゼンコフ教会修繕の理由
自然派ついでにもう一つ。トップ写真のとおり、2018年にゼンコフ教会は大規模な修繕を行いました。アルマトイ地震でも倒壊しなかった聖堂ですが、広場に群がるこいつらには勝てませんでした。そう、鳩です。たしかに教会前には、子どもや観光客が落とす菓子クズを狙って常に鳩の大群が目を光らせており、何かの拍子に一斉に飛び立つと身の危険を感じるほど。そんな鳩の糞害で壁面が汚れるので定期的な修繕が必要なようです。ここでも化学物質の入った塗料や建材は一切使用されないとのことで、徹底した自然志向を感じます。
④ 古い建物の壁に空いた穴の正体
ソ連時代の四角四面な社会主義建築にも、よく見るとカザフスタンらしさが隠れています。たとえば一見ただの集合住宅の壁にぽつぽつ空いた穴。「これ、何だと思う?」とガイドさんに言われた時はもしや銃痕かと一瞬焦りましたが、答えはまったく予想外。山から切り出した石材に貝などの小さな化石が含まれていて、それをみんなが記念にむしり取っていった痕だそうです。市街戦の跡じゃなくてよかった。
⑤ 一般非公開のTVタワー展望台の謎
街のどこにいても目に入るアルマトイTVタワー。タワーには展望台がつきものだし、さぞや見晴らしがいいだろうな、と思いきや、アルマトイTVタワーの展望台は今日まで一切公開さていません。設計ミスで非常階段をつけ忘れたかららしいというまことしやかな噂があります。市内の風景はコクトベからで我慢しましょう。
⑥ ゴールデンマンはゴールデンウーマンだったかもしれない
街を見下ろすといえば、ゴールデンマンもアルマトイの街を見守ってくれています。彼はアルマトイの東、イッシクで発見された紀元前5世紀の古墳に埋葬されていました。サハ時代の王子というのが定説ですが、遺骸の損傷が激しく性別が特定できていないうえ、副葬品には女性用の品々も多かったとか。黄金の甲冑に身を包んだ勇ましい戦士は男か女か、歴史ミステリーです。
⑦ 上司に馬の絵を贈る
休日のアルバート・スクエアでは、自分の絵画作品を路上に並べて売っているアーティストをよく見かけます。観光客がお土産用に買うのかと思いきや、意外と地元の人も購入している様子。自宅に飾るのももちろんですが、上司や周囲の年長者に、日頃の御礼に贈ったりもするそうで、特に馬と山は力の象徴で人気が高いと女性ガイド談。
⑧ カザフにも干支があるけどなんかちょっと違う
日本や中国と同様、カザフスタンにも干支があります。が、ちょっとオリジナリティが高いです。カザフ干支は、子・丑・ヒョウ・卯・カタツムリ・未・午・未・申・酉・戌・亥。ユキヒョウはアルマトイ市のシンボルでもあり、大型猫科という共通点もありますが、辰がカタツムリになってしまうのは・・・・・・。牛よりも絶対歩みが鈍いと思われるので、この編成に至ったいきさつも知りたいところです。カザフの十二支があしらわれた噴水があるので是非いってみてください。
⑨ 南が上で北が下
初めてアルマトイに行ったとき、ホームステイ先のホストママがくれた観光マップです。Googleマップと照らし合わせるとなんかおかしい……。そう、よく見るとこの地図、南北が逆になってるんです。不思議に思ってウォーキングガイドのデニス君にたずねると「カザフスタンの人にとって山は常に上にあるものだから」との回答。なるほど、山を上に書けば水の流れも自然だし、ある意味合理的なのかもしれません。ちなみに北が上になっている地図ももちろんあります。ちょっと混乱するけど「山は南」と覚えておけば大丈夫です。
以上、ちょっとためになる(別にそうでもない?)アルマトイのプチ情報でした。新しいのを仕入れたらまた紹介しますね。
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